冬の森を歩こう

森のある暮らしのすすめ 2013.04. 8

時折雪が降るほど、東京でも寒い日が続いていますが、
冬の散歩にはもってこいな「小春日和な日」も時たまあります。
そんな日は、近くの森へ家族みんなで散歩してみるのも、
森に近いまちだからできる、贅沢な時間の過ごし方。

今回は冬の森ならではの楽しみ方をご紹介しましょう。

 

130123_005.jpg紅葉も終わり、すっかり葉の落ちたケヤキ(堀之内寺沢里山公園)

 

耳で楽しむ冬の森散歩

冬の森は落葉樹の葉っぱも落ち、なんとなく寂しいイメージを抱かれがちですが、
耳で楽しむ森を楽しむ絶好の機会。

特に冬でしか味わえないのが「落ち葉踏み」です。

 

130123_010.jpg落ち葉で覆われた森の小道。歩くと柔らかい感触が返ってきます。(堀之内寺沢里山公園)

 

サクサクとも、カサカサとも聞こえる、軽く乾いた音と、踏んだ時に感じる柔らかい感触は、
アスファルトで舗装された道の上を歩いても決して出会うことができません。

しかし堀之内寺沢里山公園のような、土面を残した園内には、降り積もる落ち葉がそのまま残されているので、
落ち葉踏みを楽しみながらの散歩が楽しめるのです。

 

130123_011.jpg

 

「落ち葉」というと秋の印象が強いものですが、俳句の世界では冬を表す季語のひとつ。
冬の山や里で起こる、落ち葉を取り巻く暮らしの景色が、「落ち葉」という言葉から連想できる。
こんなところにも、日本人のもつ感性の豊かさが現れているように思えます。

 

130123_009.jpg一面を落ち葉で敷き詰められた栗畑(堀之内寺沢里山公園)

 

さらに冬の森を歩くと、こんな場所もあります。

 

130123_013.jpg日陰では霜柱が残っていました。(愛宕神社への参道)

 

霜柱も都会ではなかなか見なくなった、冬の風物詩です。
踏みしめる音を聞きたくて、見つけると思わず踏んでみたくなりますよね。

 

この他にも、冬は越冬のためにやってくる冬鳥も多く、
夏には聞けない野鳥の声を覚えたりする絶好の機会。
葉が落ちている森の中では、野鳥の姿を探すのもずっと楽になります。

 

130123_012.jpg日が長く伸びる冬の散歩道。((仮称)南側近隣公園)

 

 

冬の森の中には、何か大きなイベントが待っているわけではありませんが、

何の予定もない冬の休日。

暖かな日差しに誘われて、ふらっと森に散策に行ける。

家と森が近いからこそできる、贅沢な休日の過ごし方なのではないでしょうか。

 

耳で楽しむ冬の森散歩。

ぜひ楽しんでみてくださいね。

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