月は東に 日は西に
こんにちは、森+LABOです。
寒さの中にも春の気配が入り込み、ぽかぽか陽気にうっとりする日も増えてきました。
今回は東山のまわりで目にすることの多い「菜の花」について紹介します。

日本における春の花と言えば「桜」ですが、「菜の花」も代表的な春の花です。
しかし「菜の花(ナノハナ)」というのは、アブラナ科アブラナ属の植物全般の総称であることは意外と知られていません。
日本だけでもその種類は300種ほど。
「菜の花」は、花、茎、葉の全てを食することができ、種からは「菜種油」が取れるという
作物としてとても優秀な植物です。
食用としては小松菜の菜の花は苦味が少なく、マイルド。
菜の花を食用にする場合は、花が咲く前がおススメ。上から10~15cmくらいのところで切り、お湯で茹でます。
湯で時間は2~3分。
菜の花が含む水溶性のビタミンCが流れてしまわないよう、水にあげる時もさらしすぎないように気をつけましょう。
冷ました菜の花を食べやすい大きさに切り、塩少々と醤油を小さじ1入れた納豆と合わせても美味です。
どうぞお試しあれ。
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「菜の花や 月は東に 日は西に」
(訳)一面に続く菜の花畑、東の空からは月が昇り、西には赤い夕陽が沈んで行く。
この歌は与謝野蕪村の読んだ歌で、菜の花が登場する歌の中でも特に有名です。
満月前後の菜の花畑の夕景を、画家でもあった蕪村が絵画的にとらえた句だそうで、
季語は「菜の花」、季は春。
今年の春、菜の花畑に出会ったら、蕪村の句を思い出して、足を止めてみてはいかがでしょうか。